授業方針・テーマ |
テーマ【災害から社会の脆弱性を再考する】 自然災害に見舞われることの多いわが国は、様々な工夫でそれらを乗り切ってきたかのように見える。しかし、自然災害や社会基盤の老朽化で「防ぎ得た“人為的な”災害」が多発し、災害のたびに「防ぎ得た死」が生じていることも事実である。それはすなわち、災害により社会の脆弱性があぶり出された結果ともいえる。国民皆保険制度を維持し「福祉大国」であったはずのわが国で、健康格差やこども・高齢者の貧困はなぜ広がるのか?「技術大国」といわれたこの国で、災害に対しさらにどのような工夫が求められるのか? 人為的災害を防ぎ、自然災害の影響を最小限に止めるためにわれわれがすべきことは何かを共に考え、わが国の安心・安全の再構築に向けた知恵を出し合いたい。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
・災害に対し自ら問題意識をもち、深めるべき課題を発見できる。【洞察的思考力、社会的応形力】 ・研究課題に関わる情報を得るための技能を身につけ、情報収集・分析・考察ができる。【情報活用能力、多用的分析力】 ・協働や討論を通じ対立意見を統合する力を養い、研究を遂行できる。【協調的解決力、問題熟考力】 ・研究成果を論理的に整理し、より多くの人々に伝えられる。【論理的思考力、コミュニケーション力】 |
授業計画・内容 授業方法 |
第1回 基礎ゼミナールガイダンス 第2回 オリエンテーション、自己紹介、班分け、方向性の確認、など 第3回 研究課題選択のために(講義と質問応需)1:災害と医療について 第4回 研究課題選択のために(講義と質問応需)2:社会基盤、福祉、貧困について 第5回 調査方法の紹介(図書館利用、文献検索)と実践(引用、遵守すべきルール、研究倫理) 第6回 班別研究1:課題検討 第7回 班別研究2:計画立案 第8回 各班の研究課題公表:課題選択の背景、目的と意義、方法、期待される結果 第9回 班別研究3:方法の再確認、軌道修正 第10回 各班の研究経過確認 第11回 各班の中間発表と質疑応答1 第12回 各班の中間発表と質疑応答2、最終発表の準備 第13回 各班の最終発表と質疑応答1 第14回 各班の最終発表と質疑応答2、レポートの準備 第15回 総合討論(将来展望を含む)、レポートの提出 |
授業外学習 |
・班単位で調査・分析を行うため、班内で議論したり個別に担当部分の研究を進める必要がある。 ・中間発表と最終発表ではスライドを作成し事前資料として他班に配布する(スライド作成法や盛り込むべき内容は、授業内で説明する)。 ・最終的に各班の研究課題を各自でまとめ直し、レポートとして提出する。 |
テキスト・参考書等 |
<テキスト> 全員が購入すべき書籍は定めないが、今後生涯にわたり文章を書くための基礎として下記書籍の(いずれかでもよいので)一読を強く推奨する。 「日本語の作文技術(新版)」「実戦・日本語の作文技術(新版)」本多勝一:著 朝日新聞出版 「理系の作文技術」木下是雄:著 中央公論新社 <参考図書> 各班が選んだ課題に沿って自身で資料を収集されたい。要請があれば資料を適宜紹介するが、課題を選ぶ参考となるよう以下の書籍等を例示するので、これらやその類書をあたってもよい。但し、データが最新ではないものもあるので、最新のデータに更新したうえで研究を進めること。 「図説 日本の社会福祉 第2版」法律文化社 「スフィアハンドブック 2018 人道憲章と人道支援における 最低基準」無料ダウンロード可能 「災害危機管理論入門」弘文堂 「日本の災害危機管理」ぎょうせい 「実例を通して学ぶ避難所・仮設住宅の看護ケア」日本看護協会出版会 「新型コロナウイルス感染症時代の避難所マニュアル」へるす出版 |
成績評価方法 |
発言・討論や参加姿勢 50%(能動性、コミュニケーション、他者理解) 班別研究課題の発表 30%(情報分析と活用、協調性、社会貢献度) 研究課題のレポート 20%(論理的思考、的確な文章、ルール遵守) |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
オフィスアワーは特に設けないが、質問や連絡は随時受け付ける。 連絡先:hideki@tmu.ac.jp |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
・授業計画の順番を変更することがある。また、班別研究や発表の一部をオンラインとする場合がある。※変更がある場合は、メールなどで事前に通知する。 |
備考 |
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