Syllabus
シラバス照会

<< 最終更新日:2024年03月13日 >>
基本情報
科目種別 基礎科目群 授業番号 A0762
学期 前期 曜日
科目 基礎ゼミナール 時限 4限
担当教員 河西 奈保子 単位数 2
科目ナンバリング
※2018年度以降入学生対象
GAA-101-3:全学共通科目

特別申請科目

担当教員一覧

教員 所属
河西 奈保子 大学教育センター

詳細情報
授業方針・テーマ テーマ【理系分野に女性を増やすにはどうすればよいかを考える】
日本では,大学でも企業でも理系分野の学生や研究者の女性比率が,他の先進諸国に比べて低いことは国内外で広く知られています.最近の理系分野の女性比率の調査でも,世界の調査国の中でも日本は最下位を争っている状態です.
日本で一般的に行われている高校での文理選択は,明治政府が富国強兵のために導入した日本独自の進路選択のやり方であるということはほとんど知られていません.一方,日本では文理選択を含めた進路選択へ,学校の先生や保護者の影響がとても大きいことが分かっていますが,先生や保護者が,社会の現状や将来を考えて高校生にアドバイスをしているのかは少し疑問です.「理系に進学すると勉強がたいへんだぞ」「女子は理系には向かないからやめたほうがよい」と聞いた経験はないでしょうか?また,近年,企業では理系の女子学生の採用に力をいれていますが,そういった情報は高校生やその保護者にはほとんど届かず,「理系進学すると女子は就職に苦労する」と考えている保護者もまだまだいるのが現状です.それらのジェンダーバイヤスは,特に人口50万人以下の市町村では深刻であることも報告されています.
この授業では,日本では女性がなぜ文系分野を選択して理系分野を選択しない傾向が強いのかを,現状を調査して把握し,原因は何かを考えていきます.そして今後,男性も女性も,自分の興味関心を自分で進路として決めることができるよう対策について考えます.
授業では,仮説を立て検証する,その仮説に基づいて対策を考えて提言する,という流れで,主にグループで調査し話し合いをしながら意見をまとめ,発表を行います.また個人でレポート(中間レポートと最終レポート)にまとめます.
習得できる知識・能力や授業の
目的・到達目標
自分で考え,その考えを論理的に裏付けるために自分で調べること.(能動的学習姿勢)
グループワークをとおして,周りの人に考えを伝えたり,考えを聞いたりすること.またグループで協力して一つのものを作り出すこと.(コミュニケーション能力)
資料を使ってプレゼンテーションし,より多くの人に理解してもらうこと.(情報活用能力)
レポート作成の基礎を身につけ,論理的なレポートを作成すること.
授業計画・内容
授業方法
概ね以下のスケジュールで行います.
第1回 基礎ゼミ全体ガイダンス
第2回 オリエンテーション(この基礎ゼミの目標を共有)自己紹介 背景について学ぶ
第3回 資料を読み共有する.グループを決定する.
第4回 グループワーク(グループに分かれ,現状について調査し,理系に女性が少ない原因について考える.)
第5回 グループワーク(調査した現状から,論理的に,理系に女性が少ない理由(テーマ)を選ぶ)
第6回 グループワーク(テーマを具体化して仮説(リサーチクエスチョン)を立てる.仮説を検証するためにはどうすればよいか調査する方法を決める)
第7回 グループワーク(資料調査やアンケート調査などにより仮説を検証する.検証できない仮説は検証できるよう修正する.)
第8回 グループワーク(グループ内外で意見交換しながら,最終的な仮説を決定し検証する.)
第9,10回 中間プレゼンテーション:グループで考え調査した、理系分野に女性が少ない理由(テーマ)と具体的な仮説(リサーチクエスチョン),その検証について発表する.また中間レポートを作成する.
第11回 グループワーク(理系分野に女性が少ない理由(テーマ)を解決するための方法として過去に行われてきた施策を調査する)
第12回 グループワーク(理系分野に女性が少ない理由(テーマ)を解決するための新たな方法を提案し,それが論理的かを確認する)
第13,14回 最終プレゼンテーション:これまでに調査してきたことをまとめてグループごとに発表する.
第15回 総括とレポート作成指導

進捗状況により各回の予定を変更する可能性があります.

授業外学習 毎回の授業でのグループ活動についてGoogleフォームから報告する.
個人やグループでの調査や発表資料作成を行う.
個人でレポート作成,kibacoによるレポート提出を行う.
講義に関する動画の視聴,日本語・英語の論文を配布し,授業外学習とすることもある.
テキスト・参考書等 指定しない
成績評価方法 A:出席(毎回グループ活動の内容を提出することで出席とします)、授業への参加態度・貢献度、グループワークへの参加態度・貢献度(グループ内で相互評価)、プレゼンテーション(プレゼンテーションへの質疑と応答も含む)
B:レポート(中間レポート・最終レポート)
A:Bを6:4で評価する.
正当な理由がなく4回以上欠席した場合は評価1とする.
質問受付方法
(オフィスアワー等)
オフィスアワーは特に設定しません.質問等は随時メールにて連絡してください.
kasain@tmu.ac.jp
2号館209号室
特記事項
(他の授業科目との関連性)
理系・文系、性別を問わず、様々な立場の学生の参加を期待しています.
Scrapboxを使用して学修した内容を記録する学修ポートフォリオを活用して自分の学び(学修成果)を振り返る活動への参画を期待します.


備考