| 授業方針・テーマ |
本授業では,小学校から高等学校,特別支援学校までの教育現場の現状を踏まえ,学校で生じる問題とその背景を理解し,教育現場における心理学的支援について学ぶ。実際の教育現場では,心理相談室に継続的に来談するケースは必ずしも多くなく,多様な支援者との連携の中で支援を行う視点が不可欠である。そのため,授業では,発達・学習・動機づけ・評価・問題行動等の基本理論の適用可能性と限界について扱うほか,講義と演習を組み合わせて,教育相談やスクールカウンセリングの実践に必要な理論や介入方法も学ぶ。さらに,病院連携やコンサルテーションを含む幅広い活動について,ケーススタディ等を通して学び,学校における援助への理解を深める。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
本授業は学部における公認心理師受験資格を得るための知識を習得できる科目である。 授業を通して,教育・学校心理学に係わる基礎的な事項を理解し,以下の点について説明することができることを目標とする。 ① 人間の発達段階や教育現場における心理学的支援の方法について,理論的背景を踏まえて説明できる。 ② 児童生徒の行動や適応を性格や意図に還元せず,機能や文脈から仮説的に整理できるようになる。 ③ 支援対象となる相手の臨床像を踏まえたアプローチや学習を支える諸理論を説明することができ,なおかつ,それらを踏まえた効果的な学習指導の方法を理解している。 ④ 特別支援学校の教育の現状を念頭においたうえで,学校適応について,実際に存在する諸課題及びその背景を理解し説明することができる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
【授業計画と内容】 本授業は以下の全15回で構成されている。 1. 学校心理学とは何か:公認心理師の役割と限界 2. 発達理解①:認知発達・学習発達と学校教育 3. 発達理解②:情緒・社会性発達と学校適応 4. 学習理論と学習支援:行動理論・認知理論の適用と限界 5. 動機づけ・自己調整学習と支援の視点 6. 個人差・多様性理解と教育的配慮 7. 学校臨床における認知バイアスと判断の歪み 8. 学校適応・不適応の心理学的理解 9. 問題行動・情緒的課題の機能的理解 10. いじめ・不登校をめぐる心理学的支援 11. 特別支援教育の理念と学校現場の実際 12. 学校臨床におけるアセスメントと見立て 13. 多職種連携・コンサルテーションの理論と実際 14. 学校臨床における倫理・法的配慮・リスク対応 15. 学校臨床における支援の統合と専門職の課題
【授業方法】 本授業は講義を中心に行うが,理解を深めるために演習も取り入れる。教育現場で実際に想定される事例を用い,発達・学習・適応に関する理論を学校文脈の中で検討することで,教育・学校心理学および臨床心理学の基本的な考え方を具体的に理解することを目指す。 |
| 授業外学習 |
授業前には提示された参考書や資料を読み,教育現場の問題を整理すること。 授業後は講義内容や演習を振り返り理解を深めること。 予習・復習あわせて各回2〜3時間程度の学修を想定する。
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| テキスト・参考書等 |
【テキスト】 指定なし。授業内容のレジュメを配布する。 【参考書】 『やさしい教育心理学』 鎌原雅彦・竹綱誠一郎(有斐閣) 『よくわかる教育相談』春日井 敏之・伊藤 美奈子(ミネルヴァ書房) |
| 成績評価方法 |
期末試験:80% 授業中の演習・小テストの記述内容と論理性の評価:20% 期末試験では,基礎的用語の概念理解および,それらの概念を用いた教育場面での心理臨床的アプローチを説明する能力を検証する。
大学院生が本科目を専攻に準ずる科目として履修する場合は、追加の課題等を課し、より高度な基準で成績評価を行う。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
質問がある場合は,講義後に受け付ける。 長くなる場合はアポイントを入れ,日程調整をすること。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
学部における公認心理師の受験資格を得るためには、本科目の単位取得が必須である。またこの他の関連科目の単位も取得する必要がある。 |
| 備考 |
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