| 授業方針・テーマ |
「西欧哲学とキリスト教」をテーマとし、キリスト教に哲学的関心をもって取り組んだ哲学者のテクストを精読、解説する。哲学的思考と宗教的信仰の関係や、悪とは何かという問いをめぐる哲学と宗教の違いを受講生とともに考える。カント、ヘーゲル、ジジェクを背景として、最後にフランスの哲学者アラン・バディウのパウロ論を理解する。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
(1) 現代ヨーロッパ哲学の古典的なテクストの一部について、意義と文脈を自ら解説することができる。 (2) 現代社会の諸問題について、ヨーロッパ哲学の概念をもちいて論じることができる。 (3) テクストの解釈とその現代的意義の考察について、自らの考えを他者に論理的に伝えることができる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
<第一日> 第一回 授業テーマと講義の流れの説明 第二回 西欧哲学とキリスト教の歴史的関係 第三回 現代思想がキリスト教を論じる理由 *事前学修:参考図書『ふしぎなキリスト教』を読む *事後学修:コメントシートの提出
<第二日> 第四回 カント『たんなる理性の限界内の宗教』導入 第五回 カントの道徳哲学の基本構図 第六回 カント『たんなる理性の限界内の宗教』の悪論 *事前学修:第一日配布資料の引用集を読み質問を考えてくる *事後学修:コメントシートの提出
<第三日> 第七回 ヘーゲル『宗教哲学講義』導入 第八回 ヘーゲルによるカント道徳哲学の批判 第九回 ヘーゲル『宗教哲学講義』における堕罪論 *事前学修:第二日配布資料の引用集を読み質問を考えてくる *事後学修:コメントシートの提出
<第四日> 第十回 ジジェク『操り人形と小人』第4章解説 第十一回 ジジェクによるカントとヘーゲルの悪論の批評 第十二回 ジジェク『操り人形と小人』第5章解説 *事前学修:第三日配布資料の引用集を読み質問を考えてくる *事後学修:コメントシートの提出
<第五日> 第十三回 バディウ『聖パウロ』第7章解説 第十四回 バディウに対するジジェクの批判の解説 第十五回 バディウ『聖パウロ』第8章解説 *事前学修:第四日配布資料の引用集を読み質問を考えてくる *事後学修:授業で配布した引用集を用いて最終レポートを作成・提出する。 |
| 授業外学習 |
各日程の事前学修として配布資料の熟読、事後学修としてコメントシートの提出を行う。事後学修は以下のとおりである。
第一日について *キリスト教の限らず宗教的信念全般についての対話可能性について授業内で指示した質問について考察し、コメントシートに記入する。
第二日について *悪とは何かについてカントの説に納得できる面とできない面を整理してコメントシートに記入する。
第三日について *ヘーゲルの宗教理解のカントとの違いについて授業内容をまとめてコメントシートに記入する。
第四日について *バディウにおける普遍性と宗教の関係について授業内容をまとめコメントシートに記入する。
第五日について *最終レポートで、授業で扱った諸理論を比較考察し、自らの見解を述べる。 |
| テキスト・参考書等 |
テキスト *授業内で配布する引用集プリントをもちいる。引用は主に以下の参考文献から行う。 *参考文献の5については、初日の授業の背景として事前に目を通しておくことが望ましい。
参考文献 1. 『たんなる理性の限界内の宗教』(I.カント著、岩波書店、2000年) 2. 『宗教哲学講義』(G.W.F. ヘーゲル著、講談社、2023年) 3. 『操り人形と小人:キリスト教の倒錯的な核』(スラヴォイ・ジジェク著、青土社、2004年) 4. 『聖パウロ:普遍主義の基礎』(アラン・バディウ著、河出書房新社、2004年) 5. 『ふしぎなキリスト教』(大澤真幸・橋爪大三郎著、講談社、2011年) |
| 成績評価方法 |
(1) 毎回のコメントシート(事後学修) 40% (2) 授業内における討議 15% (3) 最終レポート 45% |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
集中講義期間中は毎日の授業後1時間受け付けます。 最終レポートについての質問などは授業後もkibacoで受け付けます。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
特定の前提科目はありません。 |
| 備考 |
|