Syllabus
シラバス照会

<< 最終更新日:2025年03月27日 >>
基本情報
科目種別 専門教育科目 授業番号 F2718
学期 前期 曜日
科目 表象文化史A 時限 3限
担当教員 越智 雄磨 単位数 2
科目ナンバリング
※2018年度以降入学生対象
JHC-205-1:人文社会学部専門教育科目

担当教員一覧

教員 所属
越智 雄磨 人文学科

詳細情報
授業方針・テーマ 《身体表現にみるテクノロジーと自然のあわい:能からアンドロイド・オペラまで》
この授業では、能や現代のパフォーミングアーツにおいて、「自然」や「環境」がどのように捉えられてきたかについて考えます。昨今、世界的な気候変動を一つのきっかけとしてエコロジー思想や、人間中心主義的な考え方への批判が高まっています。それは自然や環境を支配する主体としての人間の立ち位置に対する批判でもありますが、この思想は芸術においても重要であると考えられます。
たとえば、世阿弥の能楽論を読むと、世阿弥が能を演じる際にいかに自然や環境の力を意識していたかがよくわかります。また現代において様々な芸術作品に出演しているアンドロイド「オルタ」は先端的テクノロジーを実装していますが、外環境からの刺激・情報によって動きを生成するプログラムが組まれており、ある意味、世阿弥に似ていると言えます。
この授業では古代から現代に至るまでの芸術理論やテクノロジー論と人間中心主義を批判する現代思想との接点を見出し、それらをベースにこれから芸術や人間の主体のあり方を考えることをテーマにしています。
習得できる知識・能力や授業の
目的・到達目標
・現代における人間中心主義への批判的視点、アプローチについて説明することができる
・授業で学んだことを応用して自分なりに芸術作品を見る/解釈することができる。
授業計画・内容
授業方法
この授業は講義形式で行われます。
第1講:イントロダクション
第2講:世阿弥の能楽理論における自然①
第3講:世阿弥の能楽理論における自然②
第4講:世阿弥の能楽理論における自然③
第5講:人間と自然の関係を巡る諸理論と芸術①:アニミズムについて
第6講::人間と自然の関係を巡る諸理論と芸術②:芸術における中動態について
第7講:人間と自然の関係を巡る諸理論と芸術③ 宇宙技芸について
第8講: 人間と自然の関係を巡る諸理論と芸術④ アクターネットワーク理論について
第9講: ケーススタディ:パフォーミングアーツにみる人間と自然①:震災経験と身体
第10講: ケーススタディ:パフォーミングアーツにみる人間と自然②:非人間のダンス
第11講: ケーススタディ:パフォーミングアーツにみる人間と自然③:偶然性
第12講: アンドロイドと自然①:生命らしさはいかに出現するのか
第13講: アンドロイドと自然②:生命らしさはいかに出現するのか(続)
第14講:アンドロイド・オペラ『スーパー・エンジェル』『Mirror』について
第15講:まとめ、振り返り

※授業の進捗状況により内容が変更される場合があります。
授業外学習 ・講義で使用したスライド等を配布するので、それに基づいて予習、復習すること。
・毎回の授業後にはコメントシートを提出してもらう予定です。
テキスト・参考書等 参考書などはその都度、教室で指示します。
成績評価方法 評価方法(毎授業後に提出するコメントシート50%、期末レポート50%)
質問受付方法
(オフィスアワー等)
オフィスアワーは特に設けませんが、質問がある場合は授業終了後またはメールで随時受け付けます。
特記事項
(他の授業科目との関連性)
備考