授業方針・テーマ |
◆平安文学を読み解く――文学とジェンダー
この授業では、主に平安時代の物語や日記文学を読み解いていく。学術的方法論を学び、作品を読解する力を養う。また、作品を読み解くことを通して、当時の独自の文化についても学ぶ。ジェンダーという視座から古典文学を読み解き、今ここの自分についても考えるきっかけとしてもらいたい。 また、平安時代の作品は絵巻やアニメなどメディアを変えて享受され、時代ごとの文化を形成してきた。こうしたアダプテーションについても考察する。
*日本古典文学に関する基礎的な授業のため、日本文学を専門とする学生以外でも履修が可能です。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
・平安文学・文化および個々の作品についての基礎知識を習得すること。 ・平安文学・文化の特質を理解し、物語読解の手続きと方法を身につけ、それらを用いて授業で学んだ場面について解読し、論理的に述べることができること。 ・取り扱った作品についての特質を学び、理解を深めること。 ・古典の作品を通じて、現在を相対化して、今ここを考えるまなざしを手に入れる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
1 ガイダンス 2 『竹取物語』とかぐや姫 3 『竹取物語』とジブリ『かぐや姫の物語』 4 『土佐日記』『蜻蛉日記』――文字とジェンダー 5 『枕草子』を読む――定子と清少納言 6 『枕草子』を読む 7 『枕草子』を読む 8 『紫式部日記』を読む――彰子と紫式部 9 『紫式部日記』を読む 10 『紫式部日記』を読む 11 『和泉式部日記』――恋のルール 12 『とりかへばや』 13 『平家物語』木曾殿の最期――巴登場と別れ 14 まとめ 15 ふりかえり
試験期間中に期末試験
*以上はあくまで予定であり、学生のみなさんとの対話で順序や内容を入れ替えることもある。 *毎回授業の終わりにコメントを書いてもらう。
*授業時に意見や感想を述べてもらったり、ディスカッションすることもある。
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授業外学習 |
授業前には、授業で読む予定のテキストの箇所を読み、自分で疑問点などを見つけておく。 授業後には、授業で学んだことや興味を持ったことについて資料を探し、考えを深める。 |
テキスト・参考書等 |
◆テキスト1:『新版 竹取物語 現代語訳付き』(角川文庫ソフィア、室伏信助訳注) ISBN:9784043568017 ◆テキスト2:『紫式部日記 現代語訳付き』 (角川ソフィア文庫、山本淳子訳注) その他、適宜プリントを配布する。
★図書館のジャパンナレッジに新編日本古典文学全集や辞書類が入っています。大いに利用してください。
参考書は授業時に指示する。 |
成績評価方法 |
本授業の到達目標は、「平安文学・文化および授業時に扱った個々作品についての基礎的知識を身に付けていること。さらに、物語を読み解く方法を身に付け、それらを用いて、授業で学んだ場面について、論理的分析し述べることができること」である。期末試験70%、小レポート30%で、その到達度合いを測り、以下の通り評価する。
A:平安文学・文化および授業時に扱った個々作品についての基礎的知識を正しく身に付けていること。さらに、物語を読み解く方法を身に付け、それらを適切に用いて、授業で学んだ場面について、論理的に特筆すべき水準で述べることができること。 B: 平安文学・文化および授業時に扱った個々作品についての基礎的知識を正しく身に付けていること。さらに、物語を読み解く方法を身に付け、それらを適切に用いて、授業で学んだ場面について、論理的にすぐれた水準で述べることができること。 C: 平安文学・文化および授業時に扱った個々作品についての基礎的知識を身に付けていること。さらに、物語を読み解く方法を身に付け、それらを適切に用いて、授業で学んだ場面について、論理的に述べることができること。 D: 平安文学・文化および授業時に扱った個々作品についての基礎的知識を最低限の水準で、身に付けている。さらに、物語を読み解く方法を身に付け、それらを適切に用いて、授業で学んだ場面について、論理的に述べることについて、最低限の水準を満たしている。 F: 平安文学・文化および授業時に扱った個々作品やについての基礎的知識を最低限の水準でも身に付けていない。物語を読み解く方法を身に付け、それらを適切に用いて、授業で学んだ場面について、論理的に述べることが最低限の水準を満たしていない。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
授業時に書いてもらうコメントペーパーで。その他授業時に指示する。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
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備考 |
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