授業方針・テーマ |
・「価値と転倒」をライトモチーフに、ドイツ近代哲学の一つの潮流を追う。 ・具体的には、ドイツ啓蒙主義思想の大家であるクリスティアン・ヴォルフとヴォルフ学派の形而上学から、19世紀末に現れた新カント派のうちの西南学派の哲学的価値論までを一つの潮流とみなすために、そこに伏在する「価値における転倒」の思想を探る。 ・もちろん、始点と終点の間にいる哲学者としてイマヌエル・カントやヘルマン・ロッツェについても取り上げる。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
・西洋の形而上学とドイツ近代哲学についての専門的な知識を得ることができる。 ・さまざまな思想に潜む共通の本質を見抜く力を養う。 ・抽象的な文言で語られる思想を具体的な事例に適用する能力を育むことを目指す。 |
授業計画・内容 授業方法 |
【授業計画・内容】 第1回 概説 第2回 承前:カール・マルクスの価値形態論 第3回 西南学派の源流:カントとロッツェ 第4回 カント『判断力批判』における「合目的性」 第5回 カントの「合目的性」とヴォルフの「目的論」 第6回 ヴォルフ学派と「完全性」 第7回 ヴォルフ学派の「自然神学」における「汎通的規定性」 第8回 カント『純粋理性批判』における「純粋理性の理想」 第9回 ロッツェの価値哲学 第10回 カント『判断力批判』における「美」 第11回 ヴィンデルバントの哲学的価値論 第12回 カントの「コペルニクス的転回」と哲学的価値論:ラスク 第13回 リッカートの哲学的価値論 第14回 哲学的価値論における主観 第15回 哲学的価値論の行方
【授業方法】 主に講義形式で行う。 適宜、リアクションペーパーの提出を求める。 |
授業外学習 |
・基本的な哲学用語を思われるものは、自身で各種の哲学事典などを利用して調べることが必要である。 |
テキスト・参考書等 |
・授業で必要なテキストは適宜、配布する。 ・授業で取り上げるテキストで簡単に手に入るものとしては、 カント『純粋理性批判』全3巻(岩波文庫) カント『判断力批判』全2巻(岩波文庫) などがあるが特に購入は求めない。 |
成績評価方法 |
期末レポート(80%)、授業中の発言等(20%) |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
原則、授業後に受け付ける。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
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備考 |
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