| 授業方針・テーマ |
フランスにおけるクィア・シネマの歴史 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
・フランス映画の歴史を学ぶ ・フランスにおけるクィア・シネマについて知る ・クィア批評の観点から映画を考察する |
授業計画・内容 授業方法 |
「変な・奇妙な」という意味をもち、主に男性同性愛者を侮蔑的に表現する言葉でもあった「クィア」は1980年代以降、特に映画研究においては90年代初頭から、そうした歴史性を踏まえつつ、ジェンダーやセクシュアリティをめぐる規範性を再考し、これに対する抵抗を促す実践的な用語として使われるようになりました。「クィア・シネマ」は「性的マイノリティ(LGBTQ)に関する/による映画」だけでなくクィアな感受性や美学に依拠する映画も含み、さらに、今のような意味でこの言葉が使われる以前に製作された過去の映画がクィア・シネマとして再発見されたりもしています。この講義ではフランス映画の歴史を各時代ごとのクィア・シネマに注目しつつ振り返ります。毎回一人から数人の人物を取り上げ経歴を紹介すると同時に、その作品で描かれたクィアな表象を分析します。予定している全15回の講義の内容は以下の通り。
第1回 フランス映画と「クィア・シネマ」:クィアなフランス映画史への招待 第2回 映画の発明と劇映画の誕生:アリス・ギイ、ミュジドラ 第3回 アヴァンギャルド映画: ジェルメーヌ・デュラック、マルセル・レルビエ、ジャン・エプシュタイン 第4回 トーキーの登場と歌声の魅惑:ダミア、ダニエル・ダリュー 第5回 「詩的リアリズム」の時代①:マルセル・カルネ 第6回 「詩的リアリズム」の時代②:ジャン・グレミヨン 第7回 フランス映画の最もクィアな4年間:「占領期映画」再考 第8回 戦後の映画:ジャン・コクトー、ジャン・ジュネ、ジャクリーヌ・オードリー 第9回 新しい映画、古い思想:「男性単数の映画」としてのヌーヴェル・ヴァーグ 第10回 『シェルブールの雨傘』をめぐって:ジャック・ドゥミとカトリーヌ・ドヌーヴ 第11回 ポスト・ヌーヴェル・ヴァーグ①:シャンタル・アケルマン 第12回 ポスト・ヌーヴェル・ヴァーグ②: 「ディアゴナル」の映画とクィアなシネフィリー(映画愛) 第13回 エイズの表象:「ニュー・クィア・シネマ」以後のフランス映画 第14回 現代フランス映画①:アラン・ギロディ 第15回 現代フランス映画②:セリーヌ・シアマ |
| 授業外学習 |
紹介する映画は、授業ではその一部しか見ることができません。関心をもった作品は、ぜひ全体を見てみてください。 |
| テキスト・参考書等 |
参考書: 中条省平『フランス映画史の誘惑』、集英社新書、2003年。 菅野優香『クィア・シネマ』、フィルムアート社、2023年。 ジャック・ハルバスタム『クィアな時間と場所で:トランスジェンダーの身体とサブカルチャーの生』菅野優香(ほか)訳、花伝社、2025年。 |
| 成績評価方法 |
試験期間中に筆記試験を行います。 授業の平常点(50%)、期末試験(50%)で判断します。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
質問はkibacoでも受け付けますが、できれば授業中にお願いします。
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特記事項 (他の授業科目との関連性) |
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| 備考 |
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