Syllabus
シラバス照会

<< 最終更新日:2024年03月21日 >>
基本情報
科目種別 授業番号 F717
学期 後期 曜日
科目 フランス語圏文化史B 時限 3限
担当教員 湯浅 茉衣 単位数 2
科目ナンバリング
※2018年度以降入学生対象

担当教員一覧

教員 所属
湯浅 茉衣 人文学科

詳細情報
授業方針・テーマ 19世紀から20世紀初めにかけてのフランスは、大革命を経て近代市民社会が成立していく大きな変動の時代でした。そのような背景において、古典的・伝統的な美術と近代的・革新的な美術が対立し、あるいは反対に融合しながら、個性的な芸術家や芸術運動(ロマン主義、レアリスム、印象派など)が次々と生まれていきます。この授業では、それぞれの芸術がどういった経緯で発達し、当時の人々にどのような衝撃を与え、そして現在の私たちにとってどのような意味をもっているのかを考察します。
習得できる知識・能力や授業の
目的・到達目標
フランス美術史についての基礎的な知識が得られます。フランスの芸術家たちが何から影響を受け、どのように制作していたかを知ることで、絵画・彫刻作品の見方や分析方法を習得できます。
授業計画・内容
授業方法
スライド画像を用いて、作品観察・分析を中心に進めていきます。毎回の授業の最後に、簡単な作品比較を課題とするリアクションペーパーの時間を設けますので、美術史研究の基礎である作品記述(ディスクリプション)も学んでいきましょう。
具体的な講義内容は以下の通りですが、進捗状況に応じて変更する可能性があります。また、美術館見学を行う場合もあります。
第1回 フランス近代美術史の全体像:芸術の都パリ
第2回 フランス革命と美術制度:美術アカデミー、サロン(官展)、ローマ賞、歴史画
第3回 新古典主義:ダヴィッドからアングルへ
第4回 ロマン主義:ジェリコーとドラクロワ
第5回 レアリスム(写実主義):クールベ
第6回 現代生活の画家:マネから印象派へ
第7回 印象派1:モネ、ピサロ、シスレー
第8回 印象派2:ルノワール、ドガ、カイユボット
第9回 ポスト印象派1:セザンヌとゴーガン
第10回 ポスト印象派2:ファン・ゴッホ
第11回 世紀末の芸術:象徴主義、ナビ派、平面性と装飾性
第12回 女性芸術家たち:モリゾ、カサット、クローデル
第13回 オリエンタリスム:西洋が夢見た東方世界
第14回 ジャポニスム:浮世絵がフランス美術に与えた影響
第15回 フランス近代彫刻:カルポー、ロダン、ブールデル、マイヨール
授業外学習 授業で紹介した作品をインターネットや画集を通じて、じっくりと観察する時間を作ってください。
また、ぜひ積極的に美術館に足を運んでみてください。東京都立大学(人文社会学部、都市教養学部人文・社会系、人文科学研究科のみ)が加入している「国立美術館キャンパスメンバーズ」を利用すれば、東京の3国立美術館に優待料金(常設展示は原則として無料)で入館することができます。
https://www.campusmembers.jp/
あるいは、東京駅近くのアーティゾン美術館は、常設・企画展ともに学生無料です(オンライン予約必須)。
https://www.artizon.museum/
テキスト・参考書等 特定のテキストは用いませんが、授業時に参考文献を適宜紹介します。フランス近代美術史全体の基礎を学ぶには、次の文献が参考になります。
三浦篤『西洋絵画の歴史3 近代から現代へと続く問いかけ』小学館、2016年
三浦篤、尾関幸、陳岡めぐみ『西洋美術の歴史7 19世紀』中央公論新社、2017年
成績評価方法 成績はリアクションペーパーによる平常点(40%)および学期末レポート(60%)によって評価します。
全授業のうち3分の1以上欠席した場合は評価対象になりませんので、注意してください。
質問受付方法
(オフィスアワー等)
授業終了後に教室で質問を受け付けます。
特記事項
(他の授業科目との関連性)
受講にあたって特別な予備知識は必要ありません。
備考