| 授業方針・テーマ |
民法典のうち、民法第3編「債権」第1章「総則」(債権総論)、および,第2編「物権」第7章から第10章(担保物権)について講述する。加えて、第3編第2章第1節(契約総則)についても言及する。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
履修上の注意点として、まず、科目名は「民法三部」(民法III)とあるけれども、内容的には「金融取引法一部」とでも言うべきものであり、企業取引において重要な内容は民法三部(民法III)に集中していると言っても過言ではない。また、この科目は単なる4単位科目ではなく、12単位ある民法(財産法)の最後の4単位分であるから、理解のためにはそれ以前の範囲を併せて学習することが求められる(授業でもできる限り触れたい)。 本講義では、講学上「債権総論」・「担保物権」とよばれる分野に関する基礎的知識・能力の修得を目指す。ここでいう基礎的知識・能力の修得とは、法的概念あるいは個々の条文により表現される規則が具体的にどのような場面を想定するものかを理解し、概念を操作することによって事案の分析を行い、規則を適用することによって事案を解決する――このような技法を身につけることである。この修得のためには、さらに、判例によって確立された準則の理解が重要である。以上の条文や判例の扱い方を本講義では重視する。これに加えて、理解のために必要であれば学説の展開や現代的な論点についても説明を行うし、補足的に沿革・比較法等についても言及することがある。毎回の予習・復習は必須である。 |
授業計画・内容 授業方法 |
各テーマにおおむね1回の講義をあて、次のような順序で進めることを予定している。前半のはじめは債権総論への債権アプローチ、前半のおわりは債権総論への契約アプローチといえる。このような順で進める理由は主として教育的配慮に基づく。すなわち、債権総論の学習では、あれやこれやの学説ではなく、現行制度の構造と機能を(手続面も含めて)正確に理解することが他の分野に比べて一層重要であり前半のテーマでそのことをまず理解してもらおうと考えているからである。また、前半部分は確かに難しいテーマではあるけれども、学期開始当初の学習意欲がまだ残っている時期にややこしい話を終わらせた方がよいと考えているからでもある。講義の後半は担保法(人的担保=保証も含む)を扱う。 (前半) 01 序論、債権の概念、各種の債権(利息債権等) 02 強制履行 03 債権者代位権 04 詐害行為取消権(1) 05 詐害行為取消権(2) 06 債権譲渡(1) 07 債権譲渡(2) 08 相殺 09 預金、預金の帰属、振込 10 弁済(1):(弁済による代位は後半で扱う) 11 弁済(2):弁済の提供および受領遅滞、危険負担、解除、債務不履行 12 契約責任(1):損害賠償の要件(1) 13 契約責任(2):損害賠償の要件(2) 14 契約責任(3):損害賠償の範囲 15 債権総論のまとめ
(後半) 01 担保法序論 02 保証(1) 03 保証(2)(弁済による代位を含む) 04 多数当事者の債権関係 05 抵当権(1):抵当権概説 06 抵当権(2):抵当権の実行とその妨害 07 抵当権(3):法定地上権 08 抵当権(4):共同抵当、根抵当 09 抵当権(5):物上代位 10 譲渡担保(1):不動産譲渡担保の制約法理 11 譲渡担保(2):集合動産(債権)譲渡担保の展開 12 所有権留保 13 先取特権、質権 14 補足:民法と倒産法 15 担保法のまとめ |
| 授業外学習 |
予習・復習については以上の計画に基づき毎回の講義にて指示する(予習については教科書、判例集、講義資料の該当範囲を指定)ほか、予習/復習のためのテキストまたはビデオを配布する場合もある。また学期中にkibaco上で数回実施する予定の小テストも授業の(予習・)復習を目的とするものである。授業の開始までに大学設置基準21条2項を必ず読んでおくこと。 |
| テキスト・参考書等 |
※ シラバス執筆時点で令和7年改正を反映した教科書が存在しないため、後期開始時に改めて指示をする。それまで購入の必要はない。 受講に必要なものは、(1)六法、(2)講義資料*、(3)判例教材**,(4)教科書***である。その他の参考文献について、教科書類は第1回の講義で、より細かなものは各回の講義で指示する。 * 講義資料はkibacoで配布する。 ** 内田貴ほか『民法判例集(債権総論・担保物権)』(有斐閣,第4版,2022年) *** 教科書については、2025年担保法改正を反映したものを後日指示する予定。参考までに法改正前の教科書を挙げておく、内田貴『民法III債権総論・担保物権』(東京大学出版会、第4版,2020年)
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| 成績評価方法 |
成績評価は「学年末試験」(100%)により評価を行う。順位付けは学年末試験により行うが、単位修得に十分な学習をしているかについては授業への参加状況を加味する場合がある。 いずれかの学期で2回以上欠席した場合、学年末試験は受験できない(詳細は初回配布資料で説明する)。また、学年末試験を受験するためにはkibacoのe-ラーニングを利用して行う小テスト(2-4回程度実施を予定)で各回所定の点数を取ることが必要となるので注意すること。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
質問等は講義中・講義後に受け付ける。この他、オフィスアワーについては受講生に対して開講後に連絡する。その他の方法(手紙・電話・電子メール等)による質問には応対しない場合がある。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
民法I部・II部を履修済であることを前提にして講義を進める。 |
| 備考 |
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