授業方針・テーマ |
本授業では、「機械学習Ⅰ(副専攻)」の内容を習得していることを前提に、教師あり学習の原理を数理的に理解するとともに、教師あり学習を実応用する際に重要な観点やスキルについて、演習を通して学ぶ。さらに、その他の重要な機械学習の手法として、教師なし学習と強化学習についても演習を通してその基礎を学ぶ。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
【科目特有の知識・スキル】 本授業では、講義と演習の双方を通して、以下の知識・能力を身につけることを目的とする。 (1) 教師あり学習の原理を、最低限の数学的知識にもとづいて正しく理解する。 (2) 教師あり学習を実応用する際に重要な知識を身につけ、実践においてこれを活用できるようになる。 (3) 教師なし学習について、演習を通してその具体的挙動を体験し、基礎知識の理解を深める。 (4) 強化学習について、演習を通してその具体的挙動を体験し、基礎知識の理解を深める。
【普遍的に有用性を持つ能力】 (1) 情報活用能力 Pythonによる演習を通して、プログラミングにおける試行錯誤過程にて直面した問題について、適切な情報を主体的に収集し、解決できるようになる。 (2) 総合的問題思考力 現実の問題を機械学習で応用するための問題の定式化を行い、本授業で修得した知識やスキルをもとに課題解決できるようになる。 (3) 論理的思考力 Pythonによる演習を通して、アルゴリズムをプログラミングにて実装できるようになる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
【授業計画】 《イントロダクション》 第01回前半 授業ガイダンス 《教師あり学習の原理の理解》 第01回後半 線形回帰 第02回 基底関数を用いた線形回帰 第03回 ロジスティック回帰 第04回 ニューラルネットワーク 第05回 深層学習 第06回 正則化、アンサンブル学習 《教師あり学習の実応用》 第07回 機械学習の実装と問題の定式化 第08回 データの収集・前処理(1) 第09回 データの収集・前処理(2) 第10回 バリデーションとパラメータチューニング 第11回 総合的演習 《教師なし学習、強化学習》 第12回 教師なし学習(1) クラスタリング 第13回 教師なし学習(2) 次元削減 第14回 強化学習 《その他の話題、まとめ》 第15回 発展的話題、まとめ
【授業方法】 ・講義・解説とPythonによる演習を繰り返しながら理解を進める。 ・授業内外ともに学生各自のパソコンを用いて学習する。 ・Pythonの環境はGoogle Colaboratoryを標準として進めるほか、Google系サービス等のオンラインツールを使用する。Googleアカウントが必要となるので各自用意すること。 ・本授業はあくまで個人での学習が基本であるが、オンラインツールの特性を活かして、オンラインで学習状況や演習課題の成果物をシェアしたり相互フィードバックを行ったりして、クラス全体での学び合いを目指す。 |
授業外学習 |
・原則として毎回授業内にPythonによる演習に取り組み、必要に応じて授業後に完成させてオンラインで提出する。 ・演習については、全員必須のテーマと任意のテーマを用意することがある。自身の関心・意欲・状況に応じて取り組む量を決定し、主体的に学習計画を立てるものとする。 |
テキスト・参考書等 |
資料を配布するのでテキストは指定しない。 理解を深めるための参考書にはたとえば以下のようなものがある(その他授業中にも紹介する)。 伊藤真, 「Pythonで動かして学ぶ!あたらしい機械学習の教科書 第3版」, 翔泳社, 2022. 杉山聡, 「本質を捉えたデータ分析のための分析モデル入門」, ソシム, 2022. 株式会社システム計画研究所(編), 「Pythonによる機械学習入門」, オーム社, 2016. Andreas C. Muller, Sarah Guido(著), 中田秀基(訳), 「Pythonではじめる機械学習」, オライリー・ジャパン, 2017. |
成績評価方法 |
(1)学習の振り返りの記録、(2)演習課題の提出物、および(3)最終レポートを評価材料とし、「習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標」にある科目特有の知識・スキルや普遍的に有用性を持つ能力の習得の度合いを評価する。評価の結果はポイント化し、オンラインで確認できるようにする。最終的な成績はこれをもとに総合的に評価する。これらの成績評価の詳細は授業において説明する。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
オフィスアワーは特に設定しないが、質問・相談は随時受け付けるので、まずはメール等で気軽に連絡してほしい。 (連絡先: kondo@tmu.ac.jp 研究室:南大沢キャンパス6号館408室) |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
本授業は、機械学習Ⅰの内容を修得していることが前提となる。 また、機械学習の原理を数理的に理解するために、基礎的な微分積分や線形代数に関する知識を有することが望ましい。 なお、本授業は通常教室で実施するが、授業中にパソコンを用いた学習活動を行うため、各自ノートパソコンを用意して授業に持参すること。 |
備考 |
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