| 授業方針・テーマ |
フランス美術は、どのように独自の様式を形作ってきたのか。また、その発展の背景にはどのような社会的背景があったのか、という問題意識のもと、フランス近世・近代の美術史を学びます。美術館で作品を鑑賞するときに難しい、何が描いてあるのかわからない、と感じた経験があるかもしれません。それは近代までの絵画の多くが、鑑賞者の文学的・歴史的知識を前提として制作されていたためです。この授業では、歴史の流れを押さえながら、美術作品を「読む」プロセスを学びます。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
フランスの美術と社会、その周辺領域の文化(文芸、建築、音楽、演劇など)に関する知識が得られます。毎回の授業でリアクションペーパーの時間を設け、作品に何が描かれているかを自身の言葉で記述する「作品記述(ディスクリプション)」を行います。この訓練によって美術作品の主題やモチーフを認識する能力を高め、さらに西洋美術史全体の中でその作品がいつ頃、どのような様式で描かれたのかを判断・推測する力をつけることを目標としています。 |
授業計画・内容 授業方法 |
作品の画像をスクリーンに投影して授業を進めます。具体的な講義内容は以下のとおりですが、進捗状況に応じて変更する可能性があります。
第1回 イントロダクション:西洋美術史の流れとフランス美術の位置付け 第2回 中世:ロマネスク・ゴシック建築、写本 第3回 ルネサンス:美の規範の確立、版画の発明と役割 第4回 マニエリスム:宮廷の優美な世界 第5回 バロック1:暗闇の芸術──カラヴァッジョとその影響 第6回 バロック2:絵画と彫刻の総合芸術──祭壇画、天井画、室内装飾 第7回 古典主義:絶対王政の確立と芸術政策 第8回 ロココ:ヴェルサイユ宮殿の華やかさと啓蒙主義 第9回 新古典主義:フランス革命と芸術政策 第10回 ロマン主義:戦争と自由、オリエンタリスム、風景画 第11回 レアリスム:農村、労働、現実社会の姿 第12回 印象派:パリを彩る光の移ろい 第13回 ポスト印象派:幾何学的構図、精神性の投影 第14回 演劇と美術:ジャポニスム、ポスター芸術 第15回 世紀末美術:アール・ヌーヴォー、1900年のパリ万博 |
| 授業外学習 |
授業で紹介した作品を大学図書館にある『世界美術大全集 西洋編』(小学館、全29巻)などの画集、またはインターネットで探してみてください。また、東京都立大学(人文社会学部、都市教養学部人文・社会系、人文科学研究科のみ)は「国立美術館キャンパスメンバーズ」に加入していますので、学生証の提示で、東京の3国立美術館の常設展示を原則として無料で見ることができます。https://www.campusmembers.jp/ とりわけ国立西洋美術館の常設展には授業期間中に足を運んでください。また、東京駅近くのアーティゾン美術館は、常設・企画展ともに学生無料です(オンライン予約必須)。https://www.artizon.museum/ |
| テキスト・参考書等 |
特定のテキストは用いませんが、授業時に参考文献を適宜紹介します。西洋美術史を学びはじめるためには、次の文献が参考になります。 エルンスト・H・ゴンブリッチ『美術の物語 ポケット版』大西廣(他訳)、河出書房新社、2024年 高階秀爾『カラー版 名画を見る眼Ⅰ・Ⅱ』、岩波書店、2023年 木村三郎『名画を読み解くアトリビュート』、淡交社、2002年 |
| 成績評価方法 |
リアクションペーパーによる平常点(40%)およびレポート(60%)によって評価します。全授業のうち3分の1以上欠席した場合は評価対象になりませんので、注意してください。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
授業終了後に教室で質問を受け付けます。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
受講にあたって予備知識は必要ありません。 |
| 備考 |
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