| 授業方針・テーマ |
都立大学法学部における憲法科目の編成上、本科目は、(古くは「国法汎論」と呼ばれた)憲法総論の分野に重心をおいて、講義する申し合わせになっている。ただし、その際、本科目が、法学履修全体における入門科目の意味合いを有していることにも留意し、山あり谷ありの法学修業を完遂するための動機づけの一つとして、学問としての法学それ自体がもつ醍醐味を、実感してもらえるような講義を心がけたい。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
憲法解釈学を構成する2大分野――すなわち人権論と統治機構論――を学ぶために必要な、論理的・思想的・歴史的・社会的前提を、本講義を通じて学ぶことができる。日本語で書かれているはずの書物なのに、「何度読んでも頭に入ってこない」、「まるで外国語の本を読んでいるようだ」、という挫折の経験は、誰もが有していることであろう。そのテクストを成立させている、論理的・思想的・歴史的・社会的な知識や約束事を知らなければ、いかなるテクストの内容も、ひとは理解することができないからである。条文であれ判例であれ、講義であれ体系書であれ、本講義を前提にして読み、かつ聴けば、格段に深い理解へと到達できるはずである。 |
授業計画・内容 授業方法 |
伝統的な講義方式を用いる。講義とは本来、筋書きのないドラマであり、転調に転調を重ねてゆくべきものであって、以下に示すのは、あくまでテーマ例にすぎない。講義の早い段階で、「是非こういう話を聴きたい」という希望を、その回の講義終了後に申し述べていただければ、できるだけ考慮したいと考えている。
Ⅰ 選挙権の謎を解く――選挙権本質論から見えてくるもの(1〜3回) Ⅱ 「薬事法判決」を読む――「社畜」にならないために(4〜6回) Ⅲ 社会を学問する――「社会」の発見と消失(7〜9回) Ⅳ 国家を学問する――政治学と憲法学のコードの違い(10〜12回) Ⅴ 憲法を学問する――憲法学の体系をつくる(13〜15回)
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| 授業外学習 |
第1回の講義開始までに、テキスト1)の該当箇所と、2)については、自分なりに読み込んでおくこと。 その他、毎回の講義を理解するのに必要な文献については、その都度紹介することにしたい。
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| テキスト・参考書等 |
テキスト〜1)鵜飼信成 『憲法』 (岩波文庫、2022年) 2)石川健治「薬事法違憲判決」『憲法判例百選Ⅰ』(第7版)(有斐閣、2019年) 参考書〜樋口陽一・石川健治・蟻川恒正・宍戸常寿・木村草太『憲法を学問する』(有斐閣、2019年)
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| 成績評価方法 |
定期試験のみで評価する。但し、成績評価とはかかわりなく、これを機に、ミニ学術論文の執筆をお勧めしている。提出者には、その努力に報いる意味で成績上も考慮したいと考えるが、そのために求められる形式的要件と実質的要件については、講義内で説明する。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
毎回の講義終了後に、適宜受け付けることにしたい。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
この講義は、法学部生向けの講義であり、他学部の学生は後期に開講される同名の科目を履修すること。但し、法学部以外の学生であっても、意欲ある学生の受講を歓迎する。 |
| 備考 |
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