Syllabus
シラバス照会

<< 最終更新日:2025年03月30日 >>
基本情報
科目種別 教養 / 都市・社会・環境 授業番号 X0178
学期 前期 曜日
科目 環境破壊史 時限 2限
担当教員 板倉 孝信 単位数 2
科目ナンバリング
※2018年度以降入学生対象
GBA-127-1:全学共通科目

担当教員一覧

教員 所属
板倉 孝信 大学教育センター

詳細情報
授業方針・テーマ 本授業は、世界各地で人類が引き起こしてきた環境破壊の歴史を、人文・社会科学の視点から追跡することを主眼とする。伝統的に環境史は自然科学によって牽引されてきたが、近年では政治・経済・法・社会・文化・思想などの人文・社会的な切り口から語られることが多くなってきた。様々な時代や地域において、環境破壊は人々にどのように認識され、社会にどのような影響を及ぼし、世界をどのように変えてきたのだろうか。特に産業革命・世界大戦・高度成長・冷戦終結といった時代の大きな転換点で、環境破壊の「フェイズ」がどのように変化していったのかを見ていきたい。
習得できる知識・能力や授業の
目的・到達目標
①受講者にとって最も身近な今日の日本における環境破壊・保護の常識を絶対視せず、過去や諸外国の全く異なる環境認識を虚心に学ぶことができる(異文化・社会への理解)。
②環境破壊に関する様々な歴史的事実を把握した上で、それらを時代・地域別に整理することを通じて、環境破壊のフェイズ変化を理解することができる(総合的問題思考力)。
③環境破壊がそのまま放置されたり、逆に抑制されたりした要因や構造を、各時代・地域における政治・経済・法・社会・文化・思想などの要素から理解し、自分の言葉で客観的に説明することができる(論理的思考力)。
授業計画・内容
授業方法
第1回:ガイダンス・成績評価説明
第2回:環境破壊史の概説
第3・4・5回:古代・中世の環境破壊
第6・7・8回:近世の環境破壊
第9・10・11回:近代の環境破壊
第12・13・14回:現代の環境破壊
第15回:環境破壊史の総括

本授業は、担当教員が作成・配布するレジュメに基づいて、主に講義形式で進めていく。また出席確認も兼ねて毎回授業後にアンケートを実施し、そこに記載された受講者の質問・疑問に対して、教員が次回授業で回答・解説を行う。レジュメ配布・アンケート回答・レポート提出・小テスト解答などは、すべてkibacoを通じて実施する。
授業外学習 平常時の授業外学習としては、毎回の授業前後にレジュメや参考文献などを利用した予習と復習を心掛けてほしい。また期末レポートの作成時には、レジュメや参考文献の調査・読解を通じて、自分で課題を設定した上で、それに対する回答を3000字程度で記述してもらう。さらに救済・加算措置の小テスト(任意提出)に取り組む受講者は、レジュメの読み込みをより徹底すること。
テキスト・参考書等 特に教科書は指定しないが、事前学習を進めたい受講者のために、参考文献を紹介しておく。
①ギスリ・パルソン/長谷川眞理子・梅田智世 訳 『図説 人新世―環境破壊と気候変動の人類史』 (東京書籍・2021)
②ドナルド・ヒューズ/村山聡・中村博子 訳 『環境史入門』 (岩波書店・2018)
③石弘之 『名作の中の地球環境史』 (岩波書店・2011)
成績評価方法 本授業の成績評価は、①授業アンケート(各2点×15回=30点)と②期末レポート(70点:相対評価)を基礎に実施する。このうち授業アンケートでは「異文化・社会への理解」を確認し、期末レポートでは「総合的問題思考力」や「論理的思考力」を問う。さらに救済・加算措置として、③小テスト(+15点:任意提出)を行い、①・②・③を合算評価する。
質問受付方法
(オフィスアワー等)
特にオフィスアワーは設定していないが、担当教員への質問や要望があれば、授業終了後に対面教場やオンライン空間で受け付けるので、遠慮なく話しかけてほしい。また個人的な相談については、改めて時間・場所を設けるため、事前にメール(titakura@tmu.ac.jp)で担当教員にアポイントメントを取ってもらえれば、個別に対応する。
特記事項
(他の授業科目との関連性)
特に前提履修科目は想定していないが、高校基礎水準の世界史・日本史の知識や理解があることを前提として、授業を進めていく。大学入試で地理・公民科目のみを選択した受講者は、歴史科目に関する知識・理解を補うため、高校の教科書や参考書に目を通しておくと良い。尚、本授業は「文理教養プログラム」のテーマ「資源・エネルギー・環境」における文系指定科目およびネイチャーポジティブ宣言の指定科目に該当する。
備考