| 授業方針・テーマ |
本講義は人文社会学部の各教室が提供するオムニバス形式の講義です。ひとつの総合テーマについて、コーディネーター役教員の司会にそって、各学問分野の教員が各1回を担当します。「オムニバス(omnibus)」とは元来、「たくさんの人間が乗った乗合馬車」の意味ですが、本講義では、ひとつの目的地(テーマ)を目指す複数の講師から多面的なものの見方を学び、人文社会学系の知識を全方位的に開くことができるでしょう。もちろん、他学部の学生が受講しても有益な内容です。
総合テーマ「大人/子ども」 大人/子どもを区別する法的・社会的な基準はあるが、その概念は歴史的に形成されてきたものであり、文化や社会によって異なる。大人であっても、考え方や振る舞いが幼い者のことは、「子どもっぽい」「子どもらしい」などと表現される。子どもは遊びと教育によって協調性や社会性、表現力を修得するが、大人の場合も、社会生活を送る中で遊びと学びを通じてそうした力をくり返し刷新していく。子ども時代の経験は大人になってからも有用かつ重要であり、子どもから大人へと連続的なつながりがある。「大人/子ども」という主題は、自然状態/社会状態、未熟/成熟、非主体性/主体性、若さ/老いといった問題系を含みつつ、私たちの知の全領域──学生のみなさんが大学で学ぶ専門領域全般──を貫く重要な主題である。「大人/子ども」をめぐるさまざまな問題系をめぐって、人文学部の各分野の教員が順番にオムニバス形式で講義をおこなう。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
人間の普遍的な主題である「大人/子ども」をめぐって、人文社会学部の各学問分野ならではの発想、分析方法、思考スタイルを具体的に学びつつ、「大人/子ども」に関する多角的な学識を身につけます。
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授業計画・内容 授業方法 |
授業は、担当教員による講義(60分)、コーディネーター役教員(西山雄二)と担当教員との対話(15分)、受講生との質疑応答(15分)と変則的な形で構成されます。担当教員が一方的に講じる形式ではなく、講義と対話を織り交ぜたワークショップ的な仕方で授業は進められます。 4/13 ガイダンス(西山雄二・フランス語圏文化論) 大杉重男(日本文化論)「近代日本における「大人」の文学と「子供」の文学」 4/20金志成(ドイツ語圏文化論)「戦後ドイツ文学が描く幼年時代の諸相」 4/27 越朋彦(英語圏文化論)「Netflix版『赤毛のアン』にみる子どもの物語の再解釈」 5/11荒木典子(中国文化論)「中国語における子どものことば」 5/18越智雄磨(表象文化論)「コンテンポラリーダンスと子供の身体:規律と遊びのあわいで」 5/25小池登(哲学)「西洋古典学における子どもと大人」 6/1國雄行(歴史・考古学)「米軍基地周辺における子供の主張と大人の事情」 6/8畑山要介(社会学)「階層はどのように子供に引き継がれるか」 6/15深山直子(社会人類学)「比較文化的視点からみた子ども」 6/22阿部彩(社会福祉学)「あなたは「大人」? 「子ども」? 社会保障制度から考える」 6/29酒井厚(心理学)「子どもと大人それぞれの仲間関係」 7/6田中浩司(教育学)「遊びから見る大人と子ども」 7/13ダニエル・ロング(日本語教育学)「子どもの言語獲得と大人の言語学習の違い」 7/20矢野雅貴(言語科学)「子どもの言語獲得」 7/27まとめ
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| 授業外学習 |
前回の復習を各自でおこなっておくこと。 |
| テキスト・参考書等 |
教科書は特に使用しません。担当教員によっては、プリントを配布することがあります。参考文献は講義の中で適宜紹介されます。 |
| 成績評価方法 |
授業への出席と参加、質疑応答、レポート課題の提出などから総合的に評価する。 私語と遅刻は厳禁。1/3以上の欠席で単位取得は不可。公欠の基準は大学の規定通り。
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質問受付方法 (オフィスアワー等) |
各回の終了後に各担当教員に質問をすることができる。コーディネータ教員には以下のアカウントへのメールにより、連絡をとることができる。西山雄二:ynishi●tmu.ac.jp(●は@) |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
初回ガイダンスの際に授業の進め方を説明するので、履修希望者はかならず出席すること。特に、人文社会学部の1年生には、進路選択に有益であるという点、人文社会学部の学問分野を概観できるという点で受講することを強く勧める。 |
| 備考 |
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