Syllabus
シラバス照会

<< 最終更新日:2025年03月30日 >>
基本情報
科目種別 基盤 / 人文科学領域 授業番号 Y0035
学期 後期 曜日
科目 論理学B 時限 4限
担当教員 四津 雅英 単位数 2
科目ナンバリング
※2018年度以降入学生対象
GCA-116-1:全学共通科目

担当教員一覧

教員 所属
四津 雅英 人文学科

詳細情報
授業方針・テーマ 現代論理学(記号論理学)の基礎、特に述語論理の習得。
習得できる知識・能力や授業の
目的・到達目標
前期の論理学Aでは主に「命題論理」と呼ばれる体系を扱うが、本科目では「述語論理」と呼ばれる体系を扱う。述語論理では、「すべての」「ある」といった量に関する表現(「量化子」と呼ばれる)の論理を扱う。量化子の記号∀と∃は、数学などで見た人もいるかもしれない。本科目では、量化子が現代論理学でどのようにして厳密に取り扱われるかを学び、これらが日本語などの自然言語の分析にどのように役立つのかを見る。(論理的思考力)
授業計画・内容
授業方法
現代論理学は、量化子の扱い方を大きく変えることで、古代ギリシア以来の伝統的論理学が適切に扱えなかったさまざまな推論を、より適切に扱えるようになった。

すべての馬は動物である。 ∴ 馬の頭はすべて動物の頭である。

この一見単純な推論も、適切に扱うための基本的着想が得られたのは、19世紀後半になってからのことである。本科目で学ぶのは、そうした現代論理学の基礎的部分に他ならない。

最初から述語論理全体を学ぼうとするのは負担が大きいので、まずは単項述語論理――述語論理で扱う表現や推論のうちの一部のみを扱う(関係を扱わない)――を学び、述語論理の形式言語の構文論・記号化・演繹・モデルと議論の反証について、その基本的な部分に慣れてもらい、それから述語論理全体を学ぶことにする。

●授業計画
第1回 イントロダクション、単項述語論理-形式言語の構文論
第2回 単項述語論理-量化表現の記号化
第3回 単項述語論理-単項述語論理の演繹体系(推論規則)
第4回 単項述語-単項述語論理の演繹体系(演繹の形式)
第5回 単項述語論理-単項述語論理の演繹体系(比較的簡単な問題の演繹)
第6回 単項述語論理-単項述語論理の演繹体系(比較的複雑な問題の演繹)
第7回 前半の振り返りとまとめ
第8回 議論の反証-モデルの考え方
第9回 議論の反証-モデルを使った反証の仕方
第10回 多項述語論理-形式言語の構文論
第11回 多項述語論理-関係と多重量化の記号化
第12回 多項述語論理-多項述語論理の演繹体系(推論規則)
第13回 多項述語論理-多項述語論理の演繹体系(比較的簡単な問題の演繹)
第14回 多項述語論理-多項述語論理の演繹体系(比較的複雑な問題の演繹)
第15回 多項述語論理での議論の妥当性と反証の考え方

※基本的に授業内容の変更は行わないが、実際の授業の進み具合などによっては、各内容をどの回で扱うかは変更する可能性があるので、注意すること(試験をどの回で行うかも、変更する可能性がある)。



授業外学習 論理学を習得するには、練習問題を自分で解いてみることが不可欠である。そのための一助として、パソコンで練習問題を解くためのソフトウェア(インターネットに接続して使用する)を、各自の自宅等で利用できるようにする。
テキスト・参考書等 授業教材は複数回に分けて教室で配布する。
成績評価方法 試験と宿題で評価する。(論理的思考力)
質問受付方法
(オフィスアワー等)
授業の内容について質問は、基本的に授業の後に受け付けます。
特記事項
(他の授業科目との関連性)
・本科目は前期の論理学Aを履修した学生を対象とする。
・本科目は哲学教室(哲学分野)の推奨科目である。


備考